相続対策としての贈与(生前贈与)
生前贈与とは死亡する前に自分の意思で特定の人に財産を譲り渡すことを言い、死亡後の手続きである相続とは区別されます。贈与できるものは、現金や預金のほか、土地や建物などの不動産も含まれます。
人が死亡すると相続が始まりますが、遺産の分け方をめぐって相続人同士で争うことがあります。そこで、自分が死亡する前に特定の人に財産を譲り渡して自分の死亡後の争いをできるだけ防ごうとする役目が生前贈与にはあります。
遺言も生前贈与と同じく自分の死後の争いを防ぐ側面があり似ていますが、生前贈与は自分が生きている間に財産の前渡しをすることができるメリットがあります。
しかし、贈与は、相続税と比べて高い税率で贈与税がかかります。そのため、贈与税の非課税枠や、特別控除等、贈与の税率が軽減される制度の利用を検討しておくことが大切です。
110万円の基礎控除以外に、よく利用されるのは「相続時精算課税制度」と「配偶者控除」です。また、不動産の贈与をする場合には、贈与税のほかに、登録免許税などの登記費用、不動産取得税等も相続と比較してコストがかかります。その検討もしておく必要があります。